「メッセージはSOSの意味ではなく、みんな無事だと伝えたかったんです」 集落の30世帯72人が避難する神瀬保育園の職員岩崎ちふみさん(43)は笑顔を見せた。園には食料の備蓄があり、元々地域の「第2避難所」だった。被災した4日から献立表を作り、全員に3食が行き渡るように工夫してきた。メッセージの人数が50人多いのは「近くの寺に避難する人の分も伝えたかった」という。 園のプールに雨水をためて体を洗った。遊具もあり、園児から中学生まで12人いる子どもたちも元気に過ごした。自衛隊の物資が届くようになり、子どもたちは駆け回った。 全員が顔見知りの避難所は、保育園職員らを中心に家族的な雰囲気で運営されていた。ただ、4日未明、住民の多くは命がけの脱出を体験した。 避難者の多武克己さん(65)は「寝ていて気づいたら、体が水に浮いていた」という。浸水した部屋の暗闇でパニックになりながら、逃げようともがいた。
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