で、ロードショーでは、どうでしょう? 第147回。 「なんか最近面白い映画観た?」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『ガールフレンド・エクスペリエンス』 映画史において、もっとも映画作家の名にふさわしい、全身映画で出来ている男スティーブン・ソダーバーグの20作目。 私的作、娯楽作、実験作、超大作と振れ幅は、現存する映画監督の中でも最大幅の作家の新作は、その振れ幅を新たに広げる実験的小品。 NYの高級エスコート嬢(1時間約20万円)の数日を描く物語。 撮影時は、脚本は筋立てとキャラクターだけで、台詞はなく、すべて即興を用いたとのこと。 順序だてて撮られたシーンを編集でばらばらに組み替え、記憶の反芻のようになっている。 大きな物語はないが、それがゆえに心の動きにカメラがどんどん近づいていく。 撮影はピーター・アンドリュースで、ソダーバーグ自身の変名。 カメラ自身であるか
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