で、ロードショーでは、どうでしょう? 第144回。 「なんか最近面白い映画観た?」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『トロッコ』 川口浩史監督のデビュー作。 尾野真千子主演。 芥川龍之介の原作は3頁の短編。 原作の大正の日本から、平成の台湾へと舞台を移し、脚色し、新たな物語をつむいでいる。 これは、日本映画の試金石であろう。 海の外から、日本を見る日本映画。 大作がどうしてもやってしまう海外なのに、その国で日本映画をやってしまう愚を犯していない。 それは描きたい対象、語りたい対象と混ざり合い、向き合った成果だろう。 実際、現場の日本人スタッフは片手の指ほどで、多くは現地のスタッフの手によるものだったそうで、効果もあるかもしれない。 台湾人の父と日本人の母を持つ兄弟の旅は、自分の心のある場所を見つける道程であり、母という心を見つける一人の女性の旅でもあった。 アメリカ
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