で、ロードショーでは、どうでしょう? 第106回。 「なんか最近面白い映画観た?」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『フローズン・リバー』 この映画濃度はナニゴトだ! テーマを徹底的に、エピソードや行動に結び付けて、描く。 圧倒的な映画濃度とムービーテリングは、米アカデミー脚本賞ノミネートも納得です。 零下30度の世界では、愛も簡単に凍てついてしまう。 そこでは、人間の皮一枚下の獣がむき出しになる。 いや、だからこそ、人の結びつきが強くなるのかもしれない。 そこは歩くだけで、命に関わる場所なのだ。 真っ白い氷が夜の真っ暗闇に浮かぶ。 その一枚下は漆黒の冷たい川だ。 その繋がった対岸を渡る車の中に女二人。 その目には同じものが映っている。 お互いに、離れたい思っていても。 母性濃度の高さも魅力。 この主役二人を演じた、メリッサ・レオとミスティ・アップハムの役への息づき