で、ロードショーでは、どうでしょう? 第81回。 「なんか最近面白い映画観た?」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『地下鉄のザジ』 リメイクじゃありませんよ。 『地下鉄のザジ』(デジタルリマスター版)のリバイバルを見に行ったのです。 ただ可愛いだけじゃない生意気なザジのパリ珍道中。 1960年生まれ、半世紀前の映画だけど、ここには時代を軽々と飛び終える、想像力の冒険が刻まれていましたわ。 スラップスティックは、日本ではドタバタと訳されるが、大事なのはシュール・リアリズムやナンセンスであるということ。 それは、言語的感覚を物理的な表現に置き換えること。 つまり、常識や現実から、ほんの少し逸脱するということ。 地に足をつけたままで、空を飛ぶ感じ。 現代では、ほとんど見られない手法だが、『恋空』とか、ある種の商業性の歪さで歪んだものは、ほとんどスラップスティックになってい