で、ロードショーでは、どうでしょう? 第109回。 「なんか最近面白い映画観た?」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『抱擁のかけら』 ペドロ・アルモドバルの語り口に、ストーリーテリングならぬ、ムービーテリングを堪能。 濃厚な語りで、その作家性を爆発させるアルモドバルはココに来て、自分の物語力を試すかのようなより濃密な語りを展開してます。 ハリウッドの古典のようなサスペンスに現代的時間軸とメディア横断、映画への言及、自分のキャリアも振り返り、なにより普遍的な愛の寓話をミックスして、ドカンと突きつける。 それを支えるロドリゴ・プリエトのカメラの多様性と肉体性に、驚嘆です。 イニャリトゥの新作『ビューティフル』も彼が撮っているようです。 あの色彩の見事さは、どうしたもんでしょうかね。 飛び交う時間軸を支えきる画面構成力も圧倒的です。 特に今回、2本分とも言えるような物語の