で、ロードショーでは、どうでしょう? 第153回。 「なんか最近面白い映画観た?」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『必死剣 鳥刺し』 藤沢周平の『隠し剣』シリーズの映画化。 すごく丁寧につくられているのに、ところどころ穴があるという、すごくすごくもったいない映画。 鳥刺しをするシーン(二つとも)の内容とか、剣の練習のシーン描写の無さとか。 気になったのは、積み重ねの薄さ。 練習とか繰り返しの中で発展するということを言葉で表現されると映画の肉体性を失うことを理解していないのではないか。 日々の話なのに。 しかし、見ごたえは十分。 特に、大立ち回りは、日本映画史でもトップレベル。 集団と対決する恐ろしさをきちんと描いている。 峰打ちの見せ方とか、斬り方、血の出し方とかまで、こだわり抜いている。 ああ、いろいろ、いい出来なのになぁ。 なにより、地味で暗いをちゃんと物語と