板倉昭二 文学研究科教授、鹿子木康弘 同大学院生の研究成果が、英国科学誌「Nature Communications」電子版(2011年6月7日(英国時間))に掲載されました。 研究の概要 乳児はどのようにして他者の行為を理解しているのでしょうか?神経生理学の研究や神経科学の研究から、他者の行為理解は、知覚者自身がその行為に対応する運動をシミュレートすることによって、その行為を理解することが示唆されています。これらの知見から、他者理解はミラーニューロンシステムによるダイレクトマッチング(他者の行為と自身の運動表象をマッチさせる過程)によって行われると考えられています。しかし、そのような過程が発達のどの時期に、あるいはいかにして発現するかは未解決のままでした。 われわれは、生後4~10ヶ月児の乳児と成人を対象に、他者の行為理解能力(他者の行為の目標を予測する能力)と、乳児の観察した行為に対