はじめに 前回はApache Commons Collectionsライブラリの脆弱性について、問題の詳細と攻撃の仕組みを解説した。ポイントを整理しておく。 Commons Collectionsライブラリには、Gadget Chainが生成可能でシリアライズ可能なクラスが存在する。攻撃者は前記クラスおよびデシリアライズ時に前記クラスを利用しているクラスを悪用し、細工したオブジェクトをデシリアライズさせることで、任意のコードを実行することができる。同様の問題がすでにSpringやGroovyでも見つかっており、他にも何らかのライブラリなどで上記条件を満たすクラスが存在する場合は、新しい攻撃手法が公開される可能性も考えられる。 本問題は、本質的にはライブラリの利用者側がデシリアライズ処理をセキュアに実装していないことに起因するため、ライブラリの修正プログラムを適用するだけでは、根本的な対処と