【佐野登】鈴鹿サーキットがある三重県鈴鹿市のお隣、亀山市のオートバイ部品製造会社のスマートフォンケースが人気だ。アルミ合金製で「軽くて丈夫。質感もいい」と評判。本業のオートバイ部品の売り上げを上回った。 この会社は、1990年に創業した亀山市能褒野(のぼの)町の「ギルドデザイン」。スマホケースの開発は、社員たちの悩みがきっかけだった。2010年ごろ、社員の3割の10人が米アップル社製の「iPhone(アイフォーン)」を持っていたが、落として画面を割る人が続出した。 新規事業開発推進室長だった松葉真一さん(37)が自分用にアルミ合金を削ってケースを試作すると、ほかの社員も「自分もほしい」と言い出した。松葉さんは「商品化したら売れるんじゃないか」と考えた。