小6の時に痴漢に遭った。 夏休みの早朝、飼育当番のために学校に向かう途中だった。 静かな住宅街で人通りはない。 蝉の声に混じって、背後からバイクのドッドッドッという音が聞こえてくる。 私の歩く速度と同じぐらいの速度のバイク。 近くでバイクを停めようとしているのかな?と思っていたが、視界の左端にバイクが入りこんできた。 さすがに違和感を覚えて隣を見たら、バイクに乗った20代と思しき男性が私の左胸をもみゅっと揉んだ。 驚きのあまり声も出ず、バイクが前方のY字路の右の方に走り去っていくのを呆然と眺める。 とにかく学校に行かなくては、と歩き始めてしばらくすると、今度はY字路の左の方から痴漢がこちらへ向かってくるのが見えた。 走って逃げても追いつかれるしどうしようどうすればと考えているうちに、痴漢は私の真正面にバイクを停め、私の胸にまたしても手を伸ばしてきた。 私はその手を払う。痴漢はまた手を伸ばし