増田文学に関するyuru_harukazeのブックマーク (4)

  • お焼き屋で隣の女子高生が言っていたこと

    私が住んでいる場所は北海道の士別市という場所で、そこにはくら寿司はおろかマクドナルドさえない。 だから「隣りの女子高生」の会話メソッド作文をなすには、学生がよくいくお焼き屋に舞台を遷さねばならない。 北海道田舎はどこもそうだろう。 お焼き屋に行くと、富川という私より25歳ほど上の男が店番をしている。 元来、私の学生時代は富川の母が店主であった。私たちは富川のばばあだとか、富川のばあさんと呼んでいた。 富川の息子、今店番をしている男は、若いころから数年前まである政党の党員として、近隣の名寄市や旭川市で活動していた。 富川のばばあが高齢になったから、今は店を手伝ってよくいる。それまでは市議や道議なんかと活動を共にして走り回っていた。 富川のお焼き屋は、お焼きはもちろんそれなりだが白玉善哉が美味いことで知られている。 私もそれを頼む。それとアイスコーヒー。 私は旭川東高校から北海道大学経済学

    お焼き屋で隣の女子高生が言っていたこと
    yuru_harukaze
    yuru_harukaze 2017/10/11
    素晴らしい。北海道の未来のある日が切り取られ、かつ先の未来へキラキラと続いている。
  • ゴリラとドライブ

    ゴリラとドライブしたら楽しいだろうな。 行くなら海岸沿いの景色の綺麗な道がいいだろうな。 海なんかほとんど見たことないからウホウホ無邪気に喜ぶんだろうな。 で、一緒にバナナなんかべたりして。 いつもより美味しいねなんて言ったりして。 だけど、そのあとバナナの皮をポイポイと投げ捨てたのはいけなかった。 びっくりしたんだろうね。後ろの車が「車からバナナを投げてるゴリラがいます」って警察に通報しちゃって。 警察もびっくりしたのか、たくさんのパトカーでやってきて俺たちを取り囲んで、「手を上げて今すぐ車から出てきなさい」って。銃まで取り出して言うんだ。 仕方がないから車から降りるんだけど、警察は俺に向かって「危ないからそこから離れなさい」って言うんだ。きっとゴリラを撃つつもりなんだろう。 だから俺は、「ここでおとなしく撃たれるよりは、いっそ逃げよう」ってゴリラに言ったんだ。 そしたらゴリラは俺を片

    ゴリラとドライブ
  • 友人の犬が頭悪い

    友人は貧乏だ。なのに犬を飼っているだなんて贅沢だ。 家は隙間風が入ってくるくらいにスカスカで、家の前に立っただけで友人がいるかどうかはすぐに分かる。 なぜって、家の中の会話が外に丸聞こえだからだ。 友人の家にはファミコンがない。いつも将棋を勧められるが僕はそんな難しいゲームなんて大嫌いだ。 だけど友人の家には犬がいる。だから僕はいつも遊びに行くのだ。 友人の犬は頭が悪いから僕が遊びに行くと興奮が冷めることがない。 狭い部屋の中をぐるぐると物にぶつかりながら走り回るものだから、畳はボロボロだ。 急に立ち止まったかと思うと所構わずトイレをしてしまう。 この間なんて、急に部屋を出ていったかと思ったら僕のにうんこがしてあった。 友人は顔を真赤にして犬に怒っていたが、怒りたいのは僕の方だし、でもそんなところもこの馬鹿犬の憎めないところだ。 僕の家にはゲームが沢山あるけど犬もいないしママもいない。ゲ

    友人の犬が頭悪い
  • 新しく近所に建った保育園がうるさいので苦情を言いにいった。

    朝から晩までガチガチャギャーギャー。 重低音がきいたヴォイスで隣家であるうちの壁を揺らしている。 日頃は少子高齢化問題について憂慮している俺もさすがに堪忍袋の緒が切れて、保育園に苦情を言いに行った。 保育園の入り口に掲げられた「フジロックフェスティバル2013」の看板をくぐって、敷地の中へ。 足を踏み込んだ瞬間、鼓膜とみぞおちを低く重い金属音がついた。 悲しげでメロディアスな演奏が俺の皮膚にまとわりつき、全身をねぶる。なんだこれは。 周囲のオーディエンスは恍惚とした表情でステージ上の一転をなかば崇めるように、なかば畏れるように見つめている。 会場三千の瞳が注がれている先で山嶺のようにそびえ立っていたのは、丸刈りで筋肉質の巨漢。 トレント・レズナー。 ナイン・インチ・ネイルズだ。 ナイン・インチ・ネイルズが日にやってきたのだ。 このフェスのために。 この夜のために。 おれたちのために。 知

    新しく近所に建った保育園がうるさいので苦情を言いにいった。
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