40歳以上を対象に、いよいよ始まったメタボを診断する「特定健診・特定保健指導」。今や「脱メタボ」は年代・性別を超えた国民の合言葉のようにも聞こえてくる。そんななか「脱メタボ」でヒット商品が続出しているのが医薬品業界だ。それも、漢方薬が売れている。最初のヒット商品は06年3月に発売された小林製薬の「ナイシトール85」。初年度の売上が35億円、発売からの総売上は約90億円。10億円以上売れればヒットと呼ばれる一般大衆薬(OTC医薬品)分野で大ヒットを記録し、漢方薬への認知度も上げた。「この商品は18種類の生薬を漢方処方した防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)という肥満症の改善薬で、ユーザーの中心は中高年男性です。『痩せる』というと従来は若い女性がメインでしたが、メタボに対する認知度が広がるにつれ、男女を問わず健康体の維持という意識に変わったと感じます。おだやかな効き目を持つ漢方薬の特徴もヒット