今回ご紹介するのは、ふつうのビジネス本とは一線を画すような本です。最近は、軽いタッチの本がウケる傾向にあるので、読み応えのある本がめっきり減ってしまい、本好きの私としては残念で仕方なかったのですが、世の中「ちゃんとした仕事」をしている人はいるもので、久しぶりに読み応えを感じる本でした。 というのも、この本は本物のジャーナリストがきちんと取材して書いた本なのです。「社会起業家」とは、「社会が抱えるさまざまな課題の解決のために、事業として取り組んでいる人たち」のことですが、そうした人たちへのインタビューを通して、新たな生き方や働き方を提案しています。著者の「世の中を切り取ってきちんと伝えよう」とする真摯な姿勢が伝わってくるような一冊です。 私はこうした本が大好きで、古くは海老沢泰久さんの書いた「F1地上の夢」(ホンダのF1チームを取材して書かれた名著です)や、鷲巣 力 さんの書いた「コロンブス