高齢者を「食い物」にしている人たちがいる──。それは「オレオレ詐欺」のような明らかな犯罪の話だけではない。いまや有名企業の中にも増えている。 問題は合法と違法の間、違法すれすれの合法的手法が幅をきかせつつあることだ。では、どんな人たちが、どのように被害に遭い、また逆に、どんな「やつら」がそれを仕掛けているのか。高齢者が「餌食」となる被害の現場を見つつ、仕掛ける「やつら」の側にも分け入ってみた。(ジャーナリスト・岩崎大輔/Yahoo!ニュース編集部)
<「あれから6年近くの月日が経ち、自分はやっぱり犯人の弟なんだと思い知りました。加害者の家族というのは、幸せになっちゃいけないんです。それが現実。僕は生きることを諦めようと決めました。 死ぬ理由に勝る、生きる理由がないんです。どう考えても浮かばない。何かありますか。あるなら教えてください」> これは『週刊現代』の「独占スクープ!『秋葉原連続通り魔事件』そして犯人(加藤智大被告)の弟は自殺した」の中で、週刊現代記者の齋藤剛氏が明かしている加藤被告の実の弟・加藤優次(享年28・仮名)の言葉である。 この1週間後、優次は自ら命を断った。これを読みながら涙が止まらなかった。加藤被告の起こした犯罪のために、被害者の遺族の人たちは塗炭の苦しみを味わっている。だが、加害者の家族も苦しみ、離散し、弟は兄の犯した罪に懊悩し、ついには自裁してしまったのだ。 日本の犯罪史上まれに見る惨劇「秋葉原連続通り魔事
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