産婦人科医は絶滅危惧種と言われています。「たらいまわし」事件のように、搬送先がなかなかきまらずに、妊婦や胎児が死亡するケースなどから、日本の産科がかかえる問題とは。 産婦人科医不足とたらい回し 現在では日本のお産は母子ともに、世界で最も安全な国の一つで、10万人の妊婦に対し死亡者は3.8人、死亡率は3.8%(2011年)と大変低い。 一方でたらい回し事件で浮き彫りになった産婦人科医の不足、分娩施設の激変、妊婦健診の未受診者増、ハイリスク分娩の増加、医療訴訟の増加などなどもあります。 絶滅危惧種、とまで言われる産科の崩壊を防ぐためには、医師不足の解消や分娩施設の確保などの対策も重要ですが、医療訴訟問題への対応や、妊婦自身の健康管理への自覚を促すことも、必要な時代となってきています。 救急車のたらいまわしが起こる原因 マスコミでは「たらい回し」と騒ぎ立てますが、その言葉には語弊があります。「拒