物理、化学や数学の分野で、かわいい女の子のイラストをふんだんに使った解説書が売れている。 教育関係者には「若年層の理数系離れ防止に役立つ」と期待する声もあるが、はたして学問がきちんと身につくのだろうか。 東京の書店「丸善」丸の内本店3階。ニュートリノや量子力学などの専門書が並ぶ中、少女の絵を大きく表紙に使った本が目を引く。 ビジネス書などで知られるPHP研究所が「元素周期 萌(も)えて覚える化学の基本」を出版したのは昨年10月。118の元素をそれぞれ女性に擬人化して説明する内容で、発行部数は11刷計3万5000部に上る。 フライパンのコーティングなどに使われるフッ素のキャラクターは、エプロン姿で「フッ素のコートで水分スマッシュ!」と一言。この本を読んだ千葉県内の男子高校生(16)は「絵だけでなくセリフも元素の特徴をとらえてる」。同書を監修した武蔵工業大の非常勤講師、満田深雪さんは「絵をひと