失敗知識データベースの構造と表現 (「失敗まんだら」解説) 平成17年3月 独立行政法人科学技術振興機構(JST) 失敗知識データベース整備事業 統括 畑村 洋太郎 さまざまな失敗が多発する最近の日本を見ていると、まるで失敗のオンパレードである。なぜこのような失敗が多発するのか? そしてその失敗を起こさせないようにするためにはどうすればいいか? さまざまな組織や人が、この種の失敗が起こらないようにと一生懸命考え行動している。その最も一般的な例が失敗事例集、不具合事例集、事故事例集などを作ることである。そしてまじめな企業、組織はどこも懸命にこの種の失敗事例集を作っている。しかしそれらは少しも生かされていない。失敗事例集を作る者から見れば、十分にそれが仕事の中に生かされ、失敗を未然に防ぐことを期待しているのに、それらが生かされず同じ失敗が繰り返されるのはなぜだろうか?