2012/7/199:0 放射線の健康影響をめぐる誤解 片瀬久美子 東京電力の福島第一原発の事故から1年数ヶ月過ぎて、福島県内に住む人達の被曝量の計測が進み、そのデータが次々と公開されてきました。健康被害のより正確な見積もりが可能になってきたことで、事故当初に情報も少なくパニックになっていた頃と比べると、社会の様子は落ち着いてきました。被災地では、復興に向けての取り組みが本格的に行われるようになってきています。しかし、一方で放射線をめぐるあやしい情報はまだしきりに流され続けており、それによって不安を募らせている人達もいます。ここでは、誤解されがちな放射線の健康影響について解説します。■誤解されがちな放射線の健康影響 【その1.甲状腺の検査結果】 原発事故による子ども達への健康影響を心配して甲状腺検査を希望する人達が増えています。 今年2月23日発売の週刊文春に、札幌で自主的に行われた甲状