IMT-2000では、複数の3G規格が規定されている(各方式の説明は後述) 国内でいち早く同方式を提案し、「TD-CDMAの生みの親」とされる、慶応義塾大学理工学部情報工学科、工学博士の中川正雄教授に話を聞いた。 発表当時は「あまり反応がなかった」 中川氏は、1991年に国内の学会でTD-CDMAを発表した人物だ。 当時の背景として、米Qualcommが提唱するFDD(Frequency Division Duplex)方式のCDMAが、標準化されようとしていた。そのためか、国内の学会で発表したときも、また米国の学会で発表した際も、さほど大きな反響はなかったという。 しかし、1993年にスイスのジュネーブで発表した時は、「説明が終わると、すぐに10人ほど質問の手が上がり、時間終了後も数人に取り囲まれた」。欧州としては、米国との差別化を狙う観点からも、TDD(Time Division Du