マイクロソフトが開発してきたブロックチェーン技術による分散型IDシステムのパブリックプレビュー版が4月に公開される。事前検証済みのデジタルIDを用いる新たなプラットフォームは、本人確認や資格の証明をはじめとする手続きの簡略化と信頼性の向上が期待される。その一方で、相互運用や実装面での課題も浮き彫りになっている。 TEXT BY LILY HAY NEWMAN WIRED(US) テック企業は長年にわたり、安全な分散型IDシステムの開発手段としてブロックチェーン技術の活用を推進してきた。実際の文書や細かな情報そのものを保持することなく、公式データに関する情報を保存できるプラットフォームの構築が目標である。 例えば分散型IDプラットフォームでは、出生証明書のスキャンをそのまま保管する代わりに、その情報を証明する検証済みトークンを保存する。そして、バーで身分証明書を提示する際や国籍証明書が必要な