私の実家の裏山にはお不動さんと小さな祠があった。 各家の先祖が本州や四国から渡ってきて未開の地だった土地を切り開き、農地を作った。 その代々引き継がれて発展してきた土地や民をお守りいただくために、ある家がお不動さんをうちの裏山に祀ったらしい。 小さい頃に曾祖母に連れられて、よくその裏山のお不動さんにお参りに行っていた。 お参りに行く道も少し道筋がついただけの自然の山の傾斜を登っていく、ほとんど獣道のような参道だった。 目の前に生えている木の枝を掴みながら山を登ったのを覚えている。 冒険をしているようで、とても楽しかった。 そんな楽しい山道だから、曾祖母とのお参りだけじゃなく、私と弟の遊び場の一つにもなっていた。 曾祖母は信心深い人で、毎朝仏壇のお参りは欠かさなかったし、お寺のお参りにも私を連れてよく行っていた。 曾祖母と一緒にお寺に行くと、色んな家のおじいちゃんおばあちゃんが相手をしてくれ
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