野生動物の世界は、弱肉強食です。草食動物は草を食べ、その草食動物を肉食動物が食べる。これは自然の摂理であり、私たちもそれが当たり前だと考えています。 しかし、アフリカ・ケニアで発見されたメスのライオンに、この理論は当てはまりませんでした。なんとこのメスライオンは、草食動物アンテロープの子供を、我が子のように見守り育てていたのです。 アンテロープとは、ウシ科に属する見た目は鹿のような草食動物。この子どもを懸命に育てようとするメスライオンの姿を発見したのは、この地域の野生動物を調査している動物学者たちでした。メスライオンは数日間飢えた状態が続くときも、決してアンテロープの子供を食べようとはしなかったそうです メスライオンは、昼も夜もアンテロープの子どもの側を離れず、母親のように寄り添っていました。そして時には、自分のミルクまで与えていたのだそうです。しかし、ここはサバンナ。彼らの周りには、アン