ミックスナッツの箱をしばらく揺すっていると、いちばん大きなナッツが上に出てくる。この現象は、ブラジルナッツ効果としてよく知られている。理研の研究者たちは今回、この興味深い現象が、いちばん大きなナッツの間に働く遠距離力の影響を受けている可能性を示唆した。この力は、ナッツが触れあっていないときにも作用しているという。 ブラジルナッツ効果は、さまざまな粉流体(液体のように流れる固体粒子の混合物)にみられ、薬物の調合などの産業プロセスに影響を及ぼすことがある。けれども、この現象の予測は容易ではない。混合物の組成や粒子の相対的な大きさによって、大きな粒子が混合物の表面に出たり下に潜ったりするからである。 今回、理研フロンティア研究システム(和光市)とミシガン大学(米国)に所属する物理学者Franco Noriとその同僚が結成した国際チームは、コンピュータシミュレーションを行い、その結果からこ