週刊ダイヤモンド編集部 【第119回】 2009年04月02日 低迷外食業界の救世主となるか 際コーポの“鍋振り”ファンド 「大手がやろうったって無理だからね──」。際コーポレーションの中島武会長兼社長は自信たっぷりにこう語る。同社は、民事再生手続き中で、ラーメンチェーン「珍珍珍」(サンチン)などを全国に35店展開する康和食産の再生に乗り出した。 中華料理レストラン「紅虎餃子房」などを展開し、売上高約250億円を誇る際コーポは、メニューや業態開発力が高いことで有名。そのノウハウを活用することで、中華料理店を展開し、料理人による店内調理を基本とするなどの点で共通項が多い康和食産の再建を引き受けた。 もともと中島会長は、リーマンショック以降、いっこうに回復の兆しが見えない業界に危機感を覚え、中小外食企業専門の再生ファンドを立ち上げる構想を持っていた。単にカネを出して配当を求めるのではなく