『公研』2023年1月号「私の生き方」 俳優 長塚京三 とにかく日本ではないところへ行きたかった ──長塚さんの役者への道は、早稲田の演劇科から始まったのですか? 長塚 子供時代から活劇、西部劇とかたくさん見ていたから映画の勉強をしてみようと思って早稲田の演劇科に入った……と思うでしょ? 実はそうではないわけ(笑)。本当は別の大学の文学部に行こうと思っていたのだけれど、最後に受験した演劇科も合格したから、まともな文学部より面白いかなと思って決めました。けれど、入ったら全然アテが違うんだよね。映画のことを教えてくれる訳でも、演劇のことを教えてくれるのでもなかった。普通の文学部の勉強でしたから、がっかりしました。今と違って情報も少なく、リサーチ不足でもあった。だから結局一番のめり込んでしまったのがサークル活動としての学生劇団。僕はあまり演技はしなかったけれど、裏方が楽しかった。 19歳そこそこ
シャルル・ボードレールの韻文詩集『悪の華』は、ニーチェの『ツァラトゥストラ』と同じく、キリスト教の『聖書』の知識がないと、なにが書かれているかを充分に読み説くことが難しい書物である。 韻 文 訳 悪 の 華 シャルル・ボードレール 平岡公彦訳 トップページ 聖書の物語は、欧米のキリスト教文化圏の人々にとっては一般教養というよりも常識と呼ぶのがふさわしい知識だろう。私たち非キリスト教国の国民でも、「創世記」におけるアダムとイブの物語や、『新約聖書』におけるイエスの誕生からゴルゴダの丘での刑死にいたる神話の大筋くらいはだれでも知っているはずだ。これまでの『悪の華』の解説も、読者も聖書の物語の大筋は知っているという前提で書いている。 『新約聖書』をもとにした作品として、ここまでの『悪の華』の詩作品のなかでいちばんわかりやすいのは、「祝福」の詩人の母親による神への呪詛だろう。 至高なる者の力能の命
中絶が違法だった1960年代のフランス。労働者階級に生まれたが、努力を重ねて大学に進学したアンヌは、大切な試験を前に予期せぬ妊娠をしてしまう。第78回ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞した映画『あのこと』は、中絶が認められていなかった時代の女性の12週間の苦しみを描いた。原作は、ノーベル文学賞を今年受賞した82歳のアニー・エルノーが、自身の経験を元に描いた『事件』だ。「それは堪え難いサスペンス」と語るオードレイ・ディヴァン監督に話を聞いた。 妊娠中絶を真っ向から扱った映画はとても少ない。「中絶」という言葉はいまだタブーの響きがあるし、世界にはまだ法的に中絶が認められていない国が複数ある。 オードレイ・ディヴァン監督による新作は、フランスで「あのこと(中絶)」が認められていなかった60年代、大切な学位試験を前に、予期せぬ妊娠で人生の選択を迫られるヒロインを描いた原作の映画化だ。自らの体験を
『慈しみの女神たち(上)(下)』著者:ジョナサン・リテル 訳:菅野昭正、 星埜守之、篠田勝英、有田英也 上巻 定価:4,500円(本体)+税・下巻 定価:4,000円(本体)+税 5月26日発売 Les Bienveillantes By Jonathan Littell あらすじ 1941年独ソ戦が口火を切る頃、ナチスの保安諜報部の将校アウエはウクライナに派遣され、ジトーミルやバビ・ヤールの虐殺に立ち会う。殺人行為のストレスや憤りが兵士たちをサディストに仕立ててゆくさまを目にし、冷静で温厚な将校であるアウエも神経を衰弱させてゆく。もとは法律を志す文学青年であったアウエは、その後カフカスの少数民族調査にも携わるが、中立的な立場を貫いたため上司の怒りと失望を買い、激戦下のスターリングラードへ転属させられてしまう。そこで頭に銃弾を受けて倒れるのだった。ベルリンの病院で死の際から生還し、最愛の女
コルシカ島なんて本来はイタリア寄りだったのにフランスに併合されたところに生まれ 幼時にはフランス兵に暴力を振るわれ 戦いを心得るために軍学校に行きそこでもイジメが酷かったが学力も戦術の授業も天才だったので あっという間に士官学校に推薦されてそこも3年の所を2年飛び級(ただし他の士官とケンカもした) そこでフランス革命になったどさくさでコルシカで暴動を起こすが失敗して数週間牢屋に入れられるが 王党派と戦えと言われて兵を率いて見事に王党派+イギリスの援軍を叩き潰す その後も殆ど連戦連勝でフランス革命中の革命派は彼のお陰で政権を保てた さらにフランスに敵対したヨーロッパ各国を戦争で負かして賠償金を取りあるいは自分の兄弟を王位につけた やがて軍事クーデターで大統領、そして国民投票で皇帝になりヨーロッパの多くの地域を 勢力下に置いた しかしイギリスと海戦で戦って負け、更にロシアで大敗して一気に力が衰
<参考imdb><予告編> サスペンスの古典ですね。ドゴール大統領をめぐる史実を題材にしたF・フォーサイスのポリティカルサスペンスが原作。この映画、まずは「おーシトロエンの映画じゃん!」と喜んだねおれは。シトロエンDS19だ。名車中の名車だし、フォトジェニックな車だから、映画にもとうぜんよく出てくる。フランス映画はもちろん、イタリア映画でも。メルヴィル、ルルーシュ、アントニオーニ、ブニュエル、タチ…名監督の代表作に出てくるし、ほかにもきりがないくらいだ。1950年代、乗用車の「もうひとつのありえる形」を追求したような(けっきょくジャンルにはならなかったけどね・・)スタイルは映画の画面でもとてもよく映える。 この映画では、大統領や閣僚の専用車として10数台の黒いDSがエリゼ宮に集結する。全長4.8m・全幅1.8mのDSは、メルセデスやリンカーンみたいな他の国の首脳が乗る大型サルーンとくらべる
美と官能とダンディズム。「序論」(抜粋)ウェブ公開 小倉康寛『ボードレールの自己演出――『悪の花』における女と彫刻と自意識』 2019.11.12 青年は愛する女を彫刻化することによって詩人になった―― 「近代人の成長の物語」を演出した詩人像を析出する画期的な新研究。 序論(抜粋) 小倉康寛 文学者が自伝的な作品で自らのこととして表現する精神性は一般に、その実人生を飛び越え、過剰に偉大なものとなる傾向がある。例えば、現実の作家は欲望にだらしがなかったのに、作品で崇高な愛を表現していることがある。本研究が論じようとするテーマを先取りして言えば、彫刻のような身体を持つ女と恋愛する男の物語である。彫刻は古代の理想を体現している芸術であり、男は作家の化身である。彼は女との恋愛を通じて愛に関する思想を深めていくかに見える。しかし、こうした精神性の追求は暴くべき嘘なのだろうか。それとも、意図的な演出な
ロシア・モスクワの裁判所に出廷したアレクセイ・ナワリヌイ氏。同裁判所提供(2021年2月2日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / Moscow City Court press service / handout 【4月21日 AFP】ロシアで収監されている反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏は20日、今週末行われるフランス大統領選の決選投票で現職エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)氏を支持するよう仏有権者に呼び掛けた。対立候補のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)氏については、党首を務める極右政党「国民連合(RN)」がロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と関係を持っていると非難した。 ナワリヌイ氏はツイッター(Twitter)にフランス語と英語で「私は迷いなく、フランス国民に対して4
・プーチンのほうからマクロンに電話をかけてきた ・電話は1時間半続いた ・プーチンはウクライナを支配する強い決意を表明 ・けどプーチンから特に要求は無し ・マクロンはプーチンに「あなたは自分自身に嘘をついている」と言った ええ……。 >RT
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