私はこの7月が来れば、もう満年齢で96歳になる。以前に仲の良かった友人達はもう皆先に逝ってしまって誰も残っていない。五人兄弟だったが、今では白寿を迎えた姉と私だけになってしまい、姉は施設で死にかけているといっても良い状態である。父親が94歳で死んで長生きだったと思っていたが、もうその歳も超えてしまった。 最近は百歳を超える老人も多くなったが、96歳といえばもういつ死んでも老衰とされておかしくない年齢である。これまで87歳で軽い心筋梗塞を起こした他は、これといった病気もせずに、普通に暮らせてこれた方がおかしいと言われても反論できない様な年齢である。 そんなところに突然血小板減少性紫斑病が起こり、病院に入院させられた。自分では紫斑や点状出血斑などはあるものの、年並みの体の衰えは当然だが、普通に生活出来ているので、あまり問題にしたくなかったが、検査を受けた医師が血小板数が2千しかないことに驚いて