◇伊勢神宮所蔵の国宝・重文など展示 日本で最初の私立博物館、神宮徴古館(伊勢市神田久志本町)が29日、開館100周年を迎える。伊勢神宮の歴史を紹介する資料や、有名作家が奉納した絵画、工芸品を所蔵、展示しており、同日から記念展が始まる。 同館は財団法人「神苑会」が1909年9月29日に創設した。ルネサンス様式を取り入れた鉄筋コンクリート平屋建てで、赤坂離宮(現在の迎賓館)や京都、奈良などの国立博物館を手がけた宮廷建築の第一人者、片山東熊氏が設計した。 11年に神宮へ奉納されたが、45年7月に戦火で外壁を残して建物と収蔵品の大部分が焼失した。53年の第59回式年遷宮に合わせて再建。外部の花崗煉瓦石積(テラコッタ)の壁面はそのまま、2階建てに生まれ変わった。98年に国の登録有形文化財に指定された。 館内には、平安中期の藤原秀郷が所用した太刀「毛抜形太刀」や、古墳時代の金銅透彫金具(いずれも国の重