卒後の進路として、元々すぐに開業医に勤めるという観念はなく、手につけた職にもっと特技を持たせて・・・とは考えていたワケです。 補綴(ほてつ)学というのは、昨夜最後に触れましたとおり、「歯がなくなったところを人工物でどのように補うか」って学問なわけです。 具体的には取り外し式の入れ歯とか・・・。 “ブリッジ”と言って、歯がない部分の隣の歯を削って、歯がないところと一体型の人工物をセメント付けする・・・といった手段について、研鑽するというわけです。 「え?そんなこと?」と単純に思えるかもしれませんが、人工物の材料(人体内で長期安定する為害性の少ない材料)についてや、具体的な設計などだけでも理論的背景はかなり広く。 さらに、最も歯科らしい(と私自身は思っている)「かみ合わせ」をメインの守備範囲とする分野なので、顎関節やあごを動かす筋肉との関わりなど、決して単純ではないわけです。 単純ではない話を