ここからメインの本文です。 ‡ 律とは何か 目次 1.律とは 2.律の効用 3.律の異称 4.合理的な律 5.律の典拠 6.律蔵の基本的構成 7.仏伝としての律蔵 ← 戒律講説へ戻る トップページに戻る 1.律とは 僧侶の法律 「律」とは、サンスクリットまたはパーリ語の「vinaya(ウィナヤ)」の訳語で、釈尊が僧侶に対して定められた、罰則を伴う禁止事項や行事規定です。 時として「vinaya」は、漢訳経典の中で、訳されずに「毘奈耶(びなや)」または「毘那耶(びなや)」、「毘尼(びに)」とただ音写されたり、さらにはその用いる意味合いの異なりによって「律」ではなく「調伏(ちょうぶく)」や「滅(めつ)」、「離行(りぎょう)」などと訳されていることがあります。 「律」という漢字には、「法令・規則・規定・原理」などの意味があります。僧侶の禁止事項や行動規定が、何故に「律」という言葉に訳されたかと