平安時代中期の天暦元(947)年に創建された北野天満宮。 菅原道真(菅公)をご祭神とし、藤原氏によって大規模な社殿造営がなされました。 国宝に指定されている本殿は、豊臣秀頼によって再建されたものです。 これは八棟造と呼ばれる様式で、拝殿と本殿は一つの大きな屋根で覆われていて、中央に一段低くなった「石の間」が設けられています。 まるで寺院のように 北野天満宮は、菅原道真という「人」を「神」として祀った社であり、その、拝殿と本殿を石の間でつなぎ一つの屋根で覆う建築形式は、死者を神として祀る、ある種特異な形式だといえます。 通常の神社の場合、鳥居を入り口とするのですが、ここ北野天満宮では、まるで寺院のように楼門と三光門が入り口となっています。 菅原道真という「人間」の怨霊を鎮魂するために「神」として祀ったので、人間を供養する寺院とも、神を祀る神社ともいえる特異な形式になったのでしょう。 このよう