「光る君へ」#10 花山天皇退位! 寛和の変の直前に、道長とまひろが交わした和歌・漢詩の深い意味とは? 寛かん和なの変――寛和2年(986)、右大臣・藤ふじ原わらの兼かね家いえ一家による花か山ざん天皇を退位させんとする陰謀劇が起きたとき、藤原道みち長ながは数え年21歳でした。 ドラマでは、オリジナルストーリーとして道長とまひろ(紫式部)との恋が進行していますが、寛和の変の直前、権力欲にまみれた父たちに嫌悪感を抱いた青年道長は、まひろに駆け落ちを持ちかけます。二人が交わし合った和歌と漢詩が彼の心を駆り立てたのですが、そこにはどのような意味があったのでしょうか。 道長が和歌を贈るとまひろが漢詩の句を返す形で、二人は3度の贈ぞう答とうを交わしました。通常は男女ともに自作の和歌を詠み交わすもので、これはドラマ上の演出です。 道長の贈った和歌は、皆『古こ今きん和歌集』のものです。 思ふには 忍しのぶ