四月十一日告示の名古屋市長選で、市議会自民党市議団が、団の中から候補を擁立する方針を固めたことが、複数の関係者の話で分かった。現職の河村たかし市長(72)は四期目に向けた態度を表明していないが、不正署名問題が発覚した大村秀章・愛知県知事のリコール(解職請求)運動を支援し責任を問われている。議員団は候補選定を急ぎ、選挙戦で河村市長の責任や市政運営のあり方を争点とする構え。告示まで一カ月と迫る中、選挙戦の構図が見え始めた。 自民はこれまで民主、公明両市議団と連携し、河村市長の四期目出馬を見据えて候補者選びを進めてきた。しかし昨年末には有力視された中央官僚の擁立が頓挫。その後国会議員や民間人などの名前も挙がったが、擁立に至らなかった。 一方、大村知事リコール運動で八割を超える無効署名が含まれることが県選管の調査で判明。本紙報道で、アルバイト動員による不正署名が行われていた問題が発覚した。運動を積