7月30日、VONDS市原FCとの天王山を1−0で制し、サポーターと喜びを分かち合う東京23FCの選手たち 【宇都宮徹壱】 とある「東京のフットボールシーン」をご案内したい。といっても、舞台は味の素スタジアムではなく、5000人収容の江戸川区陸上競技場(通称、江戸陸)。カードは、7月30日に行われた東京23FC対VONDS市原FCである。J1から数えて5番目の関東リーグゆえ、ピッチ上で展開されるプレーのレベルは決して高くはない。それでも1位(東京23FC)と2位(市原)による首位決戦とあって、メーンスタンドはほぼ満席の状態。0−0のまま迎えた後半44分、CKから味方がバーに当てたボールを飯島秀教が押し込み、ホームの東京23FCが決勝点を挙げる。次の瞬間、江戸陸のスタンドは5部リーグとは思えないくらいの大歓声と興奮に包まれた。 東京のフットボール事情について、あらためて考察してみることにした