オラショを唱る隠れキリシタンの子孫の(左から)大石義孝さん、川崎雅市さん、土肥栄さん。長崎県生月町で(2016年11月23日撮影)。(c)AFP/Behrouz MEHRI 【1月16日 AFP】長崎県平戸市生月町に住むコメ農家の谷本雅嗣(Masatsugu Tanimoto)さん(60)は自身をキリスト教徒だとは思っていない。教会に行くこともほぼない。ただ、谷本さんら町の人々は折に触れて祈りの言葉を唱える。 質素な着物と草履姿の谷本さんらは、自分たちの先祖に思いをはせながら、ポルトガル語、ラテン語、日本語が混ざった「オラショ」と呼ばれる祈りの歌を唱え、素早く十字を切った。谷本さんらの先祖は、17世紀に迫害を受けた「隠れキリシタン」だ。 米アカデミー賞(Academy Awards)受賞歴のあるマーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)監督による新作『沈黙-サイレンス-(Si