自民党本部があるのは、国会議事堂や衆参の議員会館から目と鼻の先の超一等地、東京都千代田区永田町1丁目だ。地上9階地下3階の建物は築45年で老朽化が進んでいるが、数多くの首相を生み出してきただけに風格が漂い、駐車場に生い茂る立派な樹木にも目を奪われる。 党本部は、1964年の東京オリンピックによる都市計画で国道246号を拡幅する際、社会党本部とともに立ち退き対象となった。そのため、自民党は参議院第二別館の隣に、社会党は皇居のお堀に近い246号沿いの現在の場所に移った。 「両党が移った土地は国有地で、常識では考えられない破格の値段で借りて自前のビルを建てている。他の政党は自前で資金を工面して土地を用意したり、民間のビルを借りたりしているのですから、本当に不公平ですよ」(永田町関係者) 財務省理財局によると、自民党が借りているのは3306・48平方メートルで、年間の賃料は8970万円、社民党は1