4コマでわかるクリスマスTL
(前編はこちら) 父が、いつものテンションで語りかけてくる。 「おう啓太くん! もうすぐサンタさんがやってくるな!」 啓太はそれとなく自分のメッセージを込めた返事をしてみた。 「サンタ、デパート行っていてくれるといいけどね……」 「ワクワクさん」として全国区で有名な父は、相当面白いジョークを聞いたかのように、大げさにゲラゲラと笑う。啓太はその笑顔の奥に隠されたメッセージを探ろうとしたが、父の分厚い眼鏡が陽の光に反射していて、何も読み取れなかった。 今日はクリスマスイブ。多くの子供たちにとって、どんなおもちゃがもらえるのか、ドキドキが止まらない日。 そして啓太にとっては、決戦の日。 今月に入ってからというもの、彼は折あるごとに、市販のおもちゃが欲しいというニュアンスのことを父に伝えてきた。その結果は明日の朝、枕元に何があるかで決まる。逆にいうとそれまでの間はまだ決まっていない。だから直前まで
2012年までは社長を勤め上げようと決めていた。 正直、今でも、あと1年はやりたかったと思う。そしてそのあとも社長ではない立場でやっぱり全力でDeNAの仕事をしたかった。 株主や各方面でお世話になった方々は勿論だが、誰よりも、経営陣と社員に申し訳無い気持ちが強い。 大きな目標を定めて1合目を登りかけたところで、沢山の課題を残したままの退任となった。 人生とは思うようには行かないものだ。 でもその分、家族の絆とでも言うのだろうか、私はとても大事な拾い物をした。 家族と言っても子供ができなかった私たちはたった二人の小さな家族だ。 20年前に結婚してからずっと互いに苦楽を共にし、と言いたいところだが、実際は互いに全く干渉せず、もっぱら仕事最優先で、旦那の洗濯物は結婚以来一度も触ったことがない。10年ほど前、旦那が鯖にあたって朝方救急車で運ばれたときなどは、沙汰に気づかず爆睡を続け、その後パジャマ
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