新型コロナウイルス対策のため、都心部を中心に急激に浸透した在宅勤務。中にはIT企業やベンチャーを中心に、「コロナ後」もテレワークの継続に舵を切った結果、本社オフィスを“消滅”させる動きが進んでいる。「職場」は本当に要らないのか。意外なメリットとは? サービス業の店舗向けに情報共有などが可能な動画サービスを提供するClipLine(東京都港区)は、4月末に本社オフィスの賃貸契約について解約通知を出した。 都心の快適オフィスより「自宅の方がいい」 同社では東京都など7都府県の緊急事態宣言(4月7日)の直前に、約50人いる社員のほぼ全員がテレワーク体制に移行し、コロナ終息後も続ける方針だ。今後、臨時の面会などに使う小さいスペースを借りるかは検討中だが、少なくとも社員の固定席があるオフィスは持たない。 実は、割とオフィス環境には気を遣ってきたという同社。JR田町駅近くの築3年ほどのビルのワンフロア