「私はある関連会社の社長になりました。ただ、この会社で、メガバンクの入行年次は私が一番下でした。つまり最若手です。メガバンクでの入行年次が上でも、最終ポストが私よりも下だった先輩は専務、その先輩より下のポストで終わった、さらに入行年次が上の先輩が、常務……。といった具合に、メガバンクでの最終ポストだけが会社の秩序を支えています。これが逆転することは決してありません」 メガバンク本体の持ち株会社の社長、頭取を頂点としたピラミッド型の年功序列の組織を維持するためには同期を順次、本体から放出するしかない。その一方で、彼らを解雇するわけにもいかない。そうした中、終身雇用、年功序列を守るためには、こうした人員を吸収する、「逆ピラミッド」型の子会社や関連会社が必要になるのだ。 ここでは、頑張っても出世することはない。給与も地位も、メガバンクの最終ポストによって規定されている。最若手がトップにいようとも