野田佳彦首相は「国民生活を守るため」と約2カ月の“原発ゼロ”状態に終止符を打った。福井県の大飯原発3号機が再稼働し、今月下旬には4号機も続く。「これで経済の安定が保たれる」と自信さえ見せる。 一方で、「大飯原発直下の断層は活断層の可能性が高い。調査は数日でやれる」(東洋大学・渡辺満久教授)など地質の専門家からの指摘は、“部外者”だからなのか一切受け入れようとせず、また連日各地で行われている反対デモの声を耳にするや、思わず「大きな音だねぇ」と漏らしたという。 そんな原発“断固”推進という前のめりの姿勢に対して、『原子力村』と呼ばれる“原子力利権集団”の中から、何と「原発反対」の声が発せられた−−。 「各方面の専門家による40回以上の議論を重ね、安全性は十分に確保された」 再稼働にあたり、野田首相が国のトップとして表明した言葉だが、意見の違う“専門家”の指摘はあからさまに無視している。まるで「