氷をおいしそうに食べていたポール=06年7月、京都市動物園 日本最高齢のホッキョクグマ、京都市動物園のポール(オス、34歳5カ月)が22日午後5時半ごろ死亡した。カナダで生まれ、生後11カ月で来園して34年間、愛らしいしぐさで人気者だった。07年には日本動物愛護協会から「功労動物」として表彰された。 ポールは今年2月ごろ体調を崩し、園内で投薬などの治療を受けていたが、今月16日には立てなくなり、治療に専念させるため展示は中止していた。獣医師の坂本英房さん(49)は「長いこと頑張ってくれてありがとう」と別れを惜しんだ。 のんびりした性格だったが、毎夏、猛暑のさなかにプレゼントされる氷を見ると大喜びしてかじり、元気にプールを泳ぎ回っていた。同園唯一のホッキョクグマで、果物を届ける熱心なファンもいた。 国内には07年末現在、49頭のホッキョクグマがいた。