「クリエイション」とは一品あるいは一ルックのデザイン、そこから一定の着回しまで拡げてシーンを構成したり、複数のシーンから「コレクション」を構成する事もあるが、基本はアイデアの沸き出す「点」だと思う。「マーチャンダイジング」とは「点」のクリエイションを水平な「面」や時系列な「線」に増幅する行為だから、同時にビジュアルマーチャンダイジングの設計でもあり、多店舗を時系列に繋ぐディストリビューションとも絡んで来る。私はそれらを一貫するのが本来の「マーチャンダイジング」だと考える。 クリエイターも一品あるいは一ルックのデザインに留まるとは限らない。かつてのパリ・コレクション(なぜか他のコレクションシーンではあまり見られない)では多人数のモデルを繰り出してカラーや柄、ディティールを展開するスペクタクルを見せる事があったが、これなどクリエイターがマーチャンダイジングの領域まで踏み込んだ例と言えよう。近年