2008年10月から2009年3月にかけて放送されたアニメ、『テイルズ オブ ジ アビス』について、ちょっと思うところを書いてみたい。 このアニメの原作は2005年に発売されたゲームであるが、僕は未プレイである。 ゲーム原作のアニメ作品にありがちであるが、ゲームとアニメという異なったジャンルの溝をどのようにして埋めるのかということが、この作品においても大きな課題であったことだろう。RPGのアニメ化にとって重要なのは、ゲームのプレイにおいては非常に地味な時間(しかし重要な時間)、イベントとイベントとの間を繋ぐ時間、経験地稼ぎや情報収集や移動の時間をどのように再現するのかということではないかと僕は思うのだが(というのは、こうした時間がゲームの物語をプレイヤーにとって生きたものにすると思うからだが)、この『アビス』のアニメにおいても、その点はあまり上手くいっていないように思えた。少なくとも僕は、