「権利」の反対語は「義務」、と小学生のときに覚えた。「「具体的」の反対は「抽象的」」と同じくらい小学生にとってはレベルの高い反対語知識。ただ、意味まではわかっていなかった。 そうかだから権利の反対語は義務なんだ、と理解したのは、大学時代の一般教養の法学の授業で。 誰かと誰かが物の売り買いをする。 売り手には「代金をもらう権利」と「物を渡す義務」 買い手には「代金を支払う義務」と「物を受け取る権利」 売り手の権利と買い手の義務、売り手の義務と買い手の権利が対応している。 おお、権利と義務は反対語だ! だから私は「権利には義務が伴う」という言葉は、「Aさんの権利には、Aさんの権利を実現するというBさんの義務が伴う」(a)*1という意味かと思っていた。で、その言葉に納得していた。言論の自由と言う国民の権利があるなら、その権利を侵害しないという国家の義務がある、ということになる。 ところが「権利に