宮治淳一:まずは、「RHINOという名前は聞いたことはあるけど、一体どんなレーベルなのかよくわからない」という方のために、どういう変遷でRHINOが今の地位を築いていったかということを明確にしたいと思います。ほぼリアルタイムで経験したという萩原さんに今日はとことん語っていただこうと。ではまず、萩原さん自身がいちばん最初に買ったRHINOものは何でしたか? 萩原健太:六本木のウィナーズで見つけたフレッド・ブラッシー(米国の伝説的プロレスラー)、そう“噛みつきブラッシー”のレコード。何か変なものを出しているなと思って買って、後から見てみたら、RHINOのレコードでした。ところで、RHINOって何年に設立されたんだっけ? 宮治:73年。ものの本によると、レコード屋としてスタートして、音源を出すようになったのは70年代の後半くらいかな。 萩原:『2001年宇宙の旅』のカズー・ヴァージョンもそうだよ