竹中平蔵氏(慶応大学教授)が、公明党の機関誌『公明』八月号の特集「日本復活に何が必要か」のなかで、巻頭論文「改革止めれば日本は衰退」を寄稿しています。 周知のとおり竹中氏といえば、小泉内閣の金融、経済財政、郵政民営化などの担当大臣を歴任し、「新自由主義」構造改革路線の旗振り役を務めた人物です。その竹中氏がいまどんな「日本復活」の処方せんを提案しているのか、いささか興味をそそられました。 が、一読して、そのあまりにも無反省な「改革」論に、正直言ってあきれてしまいました。 「改革」が進まないから消費が低迷しているというが… 竹中氏は、まず「日本経済の現状が厳しいのはなぜでしょうか?」と問いかけ、その原因は、次の三つだと言います。 (1)「改革が進まなくなっている」との不安から「期待成長率が下がって、消費も投資も減少」。 (2)「コンプライアンス(法令遵守)不況」。 (3)ドル安による円高で「外