ブラジル、レシフェの町ジャルジン・ジョルダン。小頭症の娘アリシ・ビトリアちゃんをあやすジョアオ・バティスタさん。ジカ熱による脳障害を起こしたアリシちゃんは毎日のようにてんかんの発作を起こし、28種類の薬を処方されている。 世界保健機関(WHO)の発表によると、ジカウイルス感染症は依然として拡大を続け、3月4日の時点で52カ国に達した。専門家の間では、胎児がかかる小頭症への懸念が高まっている。先天性の異常である小頭症とジカウイルスとの関連性は、これまでも指摘されてきたが、それをさらに裏付ける最新の研究結果も報告されている。(参考記事:「【解説】猛威振るうジカ熱、いま注意すべきこと」) 今のところ、小頭症が大流行しているのはブラジルと仏領ポリネシアだが、WHOの報告では、ジカ熱は既に、南北アメリカ大陸、カリブ、ヨーロッパ、太平洋諸島へまで拡大、コロンビアでも小頭症の新生児が見つかったと報告され