2016年米大統領選に共和党から出馬している実業家ドナルド・トランプ氏は、支持率でトップを走っている。その政策や信条はどういうものなのか。 1. 米同時多発攻撃を、アラブ系アメリカ人は拍手喝采して称えた――トランプ氏は、2001年9月11日に旅客機2機がニューヨークの世界貿易センターに激突したあと、対岸のニュージャージー州では数千人のアラブ系アメリカ人が拍手喝采してその光景を称えていたと、何度も繰り返し主張している。そういう行動からアメリカに住むムスリム(イスラム教徒)のことが「あるていど分かる」と同氏は言う。しかしそのようなことがあったと裏付ける報道はない。 2. アメリカ内のモスク(イスラム教寺院)を監視すべき――トランプ氏は、捜査当局はテロ対策の一環としてムスリムを監視・追尾するべきだと考えている。全てのムスリム系アメリカ人について身辺調査をしてデータベースを維持すべきだという主張は