■「部活動をしない」という選択肢4月も下旬に入り、中学校や高校では、いよいよ新入生が見学や体験を経て、正式に部活動に加入する時期になった。事前に、希望調査用紙に、どの部活動に入りたいかを記入した生徒も多いことだろう。 ところで、その用紙に、「部活動には入らない」という選択肢はあっただろうか。そして、学校側は、ちゃんとその選択肢を設けていただろうか。 部活動は、長年にわたって学校教育に根づいてきたため、参加して当たり前の空気がある。だが、じつは部活動というのは、正規の教育活動には含まれていない。 ■部活動=生徒の自主的な活動長らく、日本の部活動の理念は、「子どもの自主性」に置かれてきた(中澤篤史『運動部活動の戦後と現在』青弓社)。なるほど、文部科学省が定める中学校の学習指導要領には、部活動は「生徒の自主的、自発的な参加により行われる」(中学校学習指導要領、第1章総則)と記されている。 つまり