北海道恵庭市で２０００年３月、女性会社員（当時２４）の焼かれた遺体が見つかった事件で、札幌地裁は２０日、殺人と死体損壊の罪で懲役１６年が確定した元同僚、大越美奈子受刑者（４７）の第２次再審請求を棄却した。金子大作裁判長は「弁護側が出した証拠では、確定判決の事実認定に合理的な疑いは生じえない」とした。弁護側は即時抗告する方針。 確定判決は、状況証拠をもとに大越受刑者が００年３月１６日、被害者の首を何らかの方法で圧迫して窒息死させ、恵庭市の路上で遺体に灯油をかけて焼いたと認定した。 弁護側は専門家の意見書などを新証拠として提出。受刑者が持っていた灯油の量では脂肪が独自で燃え続けることはなく、遺体で起きた約９キロの体重減少はあり得ない▽遺体はうつぶせと仰向けで２回焼かれ、時間がかかるのでアリバイが成立する▽薬物による急死の疑いがあると主張した。 決定では「（弁護側の）燃焼条件が実際より単純化され